はやめのバビロン

体調が悪いかも、と思うたびに怖いからAmazonで簡易検査キットを買ってじゅるじゅるやっている。仕組みは知らんけど水滴数で量が規定されて浸透圧でチェッカーが上がっていく仕組みとかはなんとなく理にかなっているようで、正確性はさておき安心が3000円で買えるなら安いもんだし良い商売なんだろう。最近はうかつに体調も悪くなれない、というか自分の調子を気にかけるようになったらどっかしら体調が悪い気がしてくる。そんなときはそのへんをふらついているジジイに3000円握らせておれを安心させてくれ、と言っても多分おなじくらい効果はあるんだと思う。3000円というのが肝要、資本主義リアリズム

 

栗原康「サボる哲学」

NHK新書でこんなの出していいのか、とびっくりしたけども中身は期待外れ(NHK新書自体、良い本は多い…奇妙なのは講談社新書が最近NHKの取材をまとめた新書をいくつか出しているところ。テレビよりも細かくはやく進むから良い)。アナキストを自負する著者の実践というのは街猫を大枚叩いてみんなでケアしましたよ、あと気の赴くままにいきなりステーキ食べるんですわ、自発が大切、ということだが、自発の実践例としてはその射程が微妙か。加えて現代のうまくいったケースとしては高度成長期の大阪中小企業の組合運動例くらいときたもんだから、奴隷船、海賊、打ち壊しという歴史的説明の文脈をつなぐにはあまりに突飛だ。産業の高度化以前で説明が閉じていて、現代人の生きづらさを提示するには片手落ち、なんか他人事(大学で教えて生計を立てていることも要因かも)、要は旧態然としてかつ雑なんである。ディストピア埼玉(流行り言葉で使っているのではなく(いまは都合が悪い事態にだだをこねるときにディストピアだ!といちいち叫ぶのがブーム)本当に本当の意味でディストピアだ。埼玉に住まう人間の一定数は東京からの距離で金銭的事情から消極的に埼玉を選択しているにすぎず、それは千葉や神奈川でもいっこうに構わなかった、そんなのがクリティカルマスいるところにまともな共同体なぞ成立し得ない)で暮らす彼の将来の幸福を祈りつつも一読者として、これをもって自発的に見限るこことしたい、いろいろ書いているしすごくポジティブな影響力の波を生む人なんかなあとは思うが

 

ブレディみかこの新刊

アナキスト的な態度とケアの関わりの両立について。こっちのほうがなんだかまともだし多様な分野の最近の研究動向に目配せをしている。幼稚園の先生なのに、真面目でパワーに溢れるひとだとおもう。

 

ハゲのパラドックスというものがある。髪の毛を一本抜いても禿げないのに、それを繰り返しているといつか禿げてしまう、というギリシア人が奴隷に数時間の労働(彼らは満員電車に乗らずに済んだ、という点で奴隷の定義は遡求的に変わってしまうんじゃないか、あと日が暮れればピッチも持たずに闇に消えてなくなれる、というのもかなり自由民サイドだ)を強いて得た時間でユリイカしたんか知らんがそんな話で、いま国中が少子化まっしぐらななかで、毎日、素人物を含むたくさんの女性がAVに出続けている。どうせばれないから、という日々がこのまま進むと、AV女優でない女性はいなくなってしまうのではないか、いつか身の回りにもAV出演の津波が押し寄せてきてしまうのではないかと急に心配になってきた。AV界の仕手株師として有名な深田えいみという人はものすごく顔が凛々しくて、五月みどり系アップデートのこれぞ令和って顔のようなかんじがする。あれは整形なんでしょうか、だとしたら重要な未来の設計図の埋め込まれているはずで人相を真面目に読み解くべきだし、彼女が令和X年から来た未来人なんだとしたらコロナの終息時期をはやく教えてほしい(あとマサコはこの調子で大丈夫なのかとかも)。それだけで波だって海だって物語性をなくすはずだ

あとAV女優がやたら小型犬を飼っている謎を夢の中で解き明かしたんだけど、忘れてしまった、なんだったかな。思い出した。彼女たちは本来値付けが困難なはずのセックスの見せ物を金に変えているから、金から慈愛を生み出して倫理のバランスを保っている、あれは逆反応ブリーディングを実践しているということなんだ

 

最近はメキシコ、ハイチあたりの呪術的な話が気になっている。暑い日が終わる前にいろいろチェックしたい所存。テスラトリポカをいま読んでるけどめちゃくちゃ面白い。イモトの冒険の総括をしていると思う。

 

借金しまくって株の大勝負に出たら超紆余曲折を経てきれいにトントンに落ち着いて感動した。つまり利息を捻出しなければならない。明日も労働!