シャブ、アッパー、ストレート!

辛いことに耐える、ということが即ちマインドフルネスなのかと確信する日々。

 

いろいろ良い映画を見たが忘れた。

ボルテックス はギャスパー・ノエのなかでは最も良かったと思う。映画のなかで映画を自覚的に構築すればそれはノンフィクション並みの力をもちうる。しかしノエは映画が下手だ

ゴールドボーイ は中国資本のテアトル製作で、韓国原作というIP頼みではないのがよかったし、しっかりスリラーとして成立していたと思う。子役が良かった。あと財閥と汚職と開発と貧困が背景にあり沖縄の財界事情はよく理解していると思う

レオノールの脳内ヒプノゴジア…フィリピンの若い監督のメタフィクションというか、かつて有名だったおばちゃんアクション映画監督が昏睡して映画の夢をみていて、それがバイラルになり電波に乗っていくというドギモぬかれるモキュメンタリーだった。商業映画後進国の現代フィリピンにおいて自覚的にアクション映画の快楽と向かい合い入れ子構造で進行するアクション映画に普遍的なときめきをもたらされる。MacBookさえあればスクリーン鑑賞に耐えうる動画編集エフェクト追加が可能になっているのであって、DIYの心意気と批評家精神さえあればこんなふうに怪作が誕生するてわけなんですね

 

月刊ムー書評集で記憶に残った本を古本屋でピックしたら結構な打率で面白い。

神父と頭蓋骨 という本は進化論者で中国に追われたイエズス会神父がどうやって北京原人を発掘していったかという話で、消えた頭蓋骨がメインテーマではなく20世紀初頭のカトリックと進化論との折り合いや、発掘調査がどのような目的資金源で行われたか、日本に占領される前の北京の社交等を知ることができて良い本だった。人類学者には幅広な学知や人付き合いが求められるというのは今も昔も変わらない。

こちらは歴史家だが網野清彦が古文書を地方に返却にいくという新書があると知り、ポチった

 

職場の飲み会でバービーがつまらないという話に。いかに感動したかを伝えるものの失敗、舶来映画に関するリテラシーを持たず視聴すればそうなるか、という難しさを感じる。オッペンハイマーは職場で話せるくらいのプレゼンスを得るか。テネットよりは良いだろう、あれは哲学なきくだらないSFだった

 

ウルフオブウォールストリートのモデルが投資本を書いていたが、こちらは微妙。彼はジャンク株で一財をなしたわけで、一線を退いたいま海千山千の相場の愛しさを振り返りつつ若干の勝負勘をブラックなユーモアで伝えてくれるのかと思いきや、なんとインデックス投資の優位をひたすらに説くものだった。口は悪いが…インデックスが優位にあることはそりゃ皆知ってるわけで

 

へんに円安なままで日経平均がシコってる。今年は全世界から投機マネーが日本に集中するというシナリオに核心を持っているので、今必要な態度は全世界がリスクオフになるような戦争リスクの気配がないか注視しつつPER10前後の成長株をしっかり持ちながらそのときを待つのみ。内需株ならなおよし。もちろんセクター比で割安かつ成長するというのが肝要。具体的にはバイクパーツ国内メインで縮小するスピードを上回る東南アジアでの販路拡大が期待できるデイトナ、物流問題が注目されるほどに優位が際立つカクヤス、キャッシュがありすぎるガンホー、インバウンドで見通し明るいおもちゃの仲卸のハピネットあたり。製造業も入れたほうがいいと思う。テスラの失速をカバーするだけのブランド通用力が世界的にあるうえトヨタとの提携が進むマツダはまだ安い。

別の切り口でいくとPER10でブランドが確立されていてM&Aする体力がある企業はいま買えるんじゃないかと思っている。ビアードパパで稼ぐ永谷園は良い。欧州不況はないと確信してローランドは入りなおした。焼肉用のロースターとダクトのシンポが気になっている

 

近所にアカマルというチェーン酒場ができた。母体のSANKOがめちゃくちゃ経営なのが泣けるほど伝わってくる原価率とサービスの高さで利用するぶんには良い。今日も平日なのに30席規模で6人も店員がいる。メニューが多いのにすべて手作りで、素晴らしい、一度行ってみてください、いかに理想論では飲食の経営が成り立たないかがわかる、酒飲みのユートピア。席に着いてから焼き物でも揚げ物でも刺身でも(漁港の経営に噛んでいるのでネタが良い)おでんでも好きなものを食べれば大正解っつうリーチ台に朝イチで座ったかのような官能が訪れることうけあい

 

久々にライブがある、シンセが全部壊れたのでギター出したらペグが硬くて両手で巻いてる。どーなってんだ!!!