立ち読みできなかったやつ

新宿の紀伊国屋の海外文学はたまにおっというものを平積みしていて楽しい。買ってすぐパスカルキニャール『世界のすべての朝は』読んだ。熊本の出版社で流通が限られてるらしい。で、音楽家かつ小説家らしく古楽の歴史に名前しか残らなかった主人公とその家族と弟子の関係の話。即興に重きを置いていたから歴史に残らなかった、というほど表面的な話ではなくて、もしかしたら誰かの名やふるまいを書き残す人間の意義は言わずもがなだけれど彼らは覗き魔のようなウジ虫でもあるのかもしれないな。