エリエリレマタラバガニ

医療崩壊をかけたチキンレースを続けて戦闘機を飛ばしまくり金メダルをゲットさせまくることしから脳がない日本政府。一方ではNetflixが退屈が犯罪であることを発表。我々の真の君主はプラットフォーマーであることが浮き彫りになった。ユーザーフレンドリーな雰囲気を出しつつサブスクやらクーポンやらセールなどで小市民を磔刑に処しているGAFAらと比べてNetflixは潔すぎる。その真摯さに胸を打たれ、生来法令遵守をモットーとする私は積極的に動画を視聴しようと試みるも年々面白い映画を探すのがかなり難しくなっておりストレス。うじゃうじゃおすすめしてきやがるオリジナル作品群のせいだ。当然こっちは馬鹿なホラーや洋画ばかり見ているから、そんなかんじに偏向しておすすめされるんだけど、痒いところに手が届いているのは舞台設定くらい。レトロスペクティブに媚び媚びなタイポグラフィに反吐が出る、だけならまだしも、どんなあざとめの映画でも質感が統一されすぎていて、狂ってるほど似たようなカラーコレクションや音響になっちゃってるのはどうかしている。なんで全裸監督まんまの質感で70年代風ホラーを見なければならないのか。それこそ犯罪っつうかパロディ文化への冒涜だ。Netflixは貧しくみじめな日本国民にのみ世界価格を離れた値下げを敢行するかさもなくば映画界から追放されたウディアレンからキツめのセクハラを受け続けてほしい。これだけローファイ文化が普及しているんだから、あざとくレトロ調を狙うならアテレコで音割れくらいさせたらいいのに。勝新太郎なんて声がでかいのか音割れすぎてて何言ってるか一言もわからないままキャリアを終えたんだからな。その点で中村玉緒とはしっかり通じ合ってたんじゃないか。出迎える玉緒の「コカインなさい」へのアンサーは「た大麻」だったに違いない。

 

コーネリアスは猿なんだからもともとリテラシーなんか微塵も無いに決まってる。それにしても時間が経っても許されないものってあるんだなーと感動。動物裁判はかくして挙行された。かたや防衛大臣が一個人としてラーメンズの人を某団体に通報したらしいけど、あそこはナチハンターを育成してて、戦後何十年たってからも南米に潜伏していた元ナチス将校を捕まえて自前で裁判にかけて即死刑にしようとしてたかなり硬派な団体。アンドリュー・ナゴルスキ『隠れナチを探し出せ』に詳しい(亜紀書房のノンフィクションはどれも面白く、虚しく笑えてちょうどいい。本当の講談社学術文庫というかんじ)。書籍後半に出てくるのは戦後生まれのナチハンター。わけがわからないしかっこいい。13歳のハローワークでは冒頭で植物好きのガキのために紹介されたのはプラントハンターという職業で、魅力的な仕事でも時代の定めのせいで今やそれを生業とする人はいない、というエピソードを引き合いにガキ共がむやみに代々木アニメーション学院に進学しないよう諌めていたが、かたやナチハンターはまだギリギリ間に合うんじゃないか。お父さん、僕は大きくなったら絶対にナチハンターになるんだ。と5歳になった輪夢は息巻いたのだった。ナチスは絶対悪だそうだから本当に、本当に何をしても良かったのに、そっち側を掘り進めなかったラーメンズの人はつくづく勘が悪い。iPod前夜のアップルのCMに出ていた時から何も変わっていない寒さだ。いっそ支那そばずに改名したらどうか。

 

相変わらず仕事も鬼くだらなく長時間で、そのせいで浪費が止まらない。今月は100冊くらい本を買った(それだけだとキモいから久々に服も買ったし風呂も毎日入ろうとしている)。半分くらいはクレカだから逃げ切れると良いが、借金の玉の上に乗りながら坂道を転がり出すような感覚があり、こうなると毎日があっという間に過ぎているような焦燥を感じつつ実はそうでもない。敬虔な気持ちってこういうものなのでしょうか

 

イアン・マキューアンの小説が気になってる。最近はスウィートトゥースを読んだ。技巧的なのに自然なのが良いのかもしれない。次は人生の段階を読みたい。家のどこかにちょうど1冊だけあると信じて(今の家に最も多くあるのはディックの暗闇のスキャナー。表紙がかっこいい。私と戸川それぞれ2冊ずつ所持しておりいずれも未読)!

 

名画座トビー・フーパーマングラーを見た。悪魔に取り憑かれた巨大な工場の恐ろしさったら。アンチCGって気分になる。そのあと黒沢清を拝んだ。神様!!!あと35mmで観るたけし映画は本当に青が綺麗だった。あの夏いちばん静かな海が見たかったが今回はかからなかった。もし記憶障害になったとしたら真っ先にあの夏いちばん静かな海をもう一度初見したいと思っている。腕にあの夏いちばん静かな海を観ろ、と刺青を入れるべきか。あと真木蔵人 現在 でググるな、っていう指示もあわせて必須

 

本読んで映画観ての毎日を繰り返してるうちに毛根が後退してきた。確実に日々は過ぎる