愛しノゲイラ

育休の皺寄せをくらい数ヶ月の激務。赤ちゃんはいくら可愛くても、その魅力がリーチしない範囲に至るまでのいろんな人に迷惑をかけながら産まれてくるものと実感。自分はその恩恵を受ける可能性がかなり低いものの、子供は社会で育てるもの、国の支援不足に違いない…気にしない気にしないという仏の心持ちで最近はこっそりそいつのこと育休さんって頭のなかで呼んでるんだった。復帰したときハゲ狂ってたりしてな、はは…

望んでいないにも関わらず産まれてくる二階幹事長みたいな顔面でありがちな赤ちゃんは皆、親の乳を吸ったりシモの世話をされたりして原罪を背負うことになる。これがやっかいなシステムで、それから数年後には負い目慣れした思春期を迎えては女子供皆を傷つけたり、原付を直結して走り出したり、直管マフラーで環七にブッコんでいってしまうのであって、さらには自立にあたって親にいくら払えば乳を吸った事実やシモの世話をされた恩義が帳消しにできるのかという問題に直面することになる。上級国民の皆さんは両親を高級ホームにブチ込めば解決なんだろうけど、それ以外のソリューションもあってしかるべきだと思う。汝親を親でなくす場合は数百万払え、と聖書に書いておいてくれてもよさそうなもんだけど、まあプライスレス☆なんだろうな。んママァ〜…(膝が粉々になったとき、病院で足にダンベルが針金でぶら下げられてベッドから動けず、金属のトレーにそのまま用を足してたんだけど、20kmほどかけてはるばる見舞いにきた両親に「ちょっとうんちしたいから帰ってくれる?」と言ったときの自分はかなりの孝行息子だったと思う。これこそが子育ての醍醐味だ)

でも申し訳ないという気持ちはすごく心地が良いものかもしれない。うちにトンカツを食べに来たハナちゃんは、待ち合わせに遅刻をするとすごく円滑に相手と話すことができると言っていた。彼女なりの即席ポトラッチなんだろう。風呂に数日入ってない状態のときとかギャンブルで綺麗にスったときとか自分なんてこんなもんだと妙に落ち着くのともちょっと似てる気がする、いろいろありますな

 

国民/労働者というのは国家/資本家の労働サブスクリプションであるからして、ない手札をさぞありげに切り続けていくしかない。

 

「もう革命しかないもんね」森元斎…アナキズム研究者の本。清貧で全うに生きている人の記録、文体からして友達がすごく多そうなのはわかる。地元の歴史を紐解いたり農作業したり友達とスキルをシェアして助け合っていたら面白いよね、という話。そんな生活できたらしているよ、できないからいろいろ困ってるんじゃないか…もっと頑固なところがある人だと思っていたが驚く。

あとタバコの吸い殻を下水口に捨てるのは革命にあたるのかどうかというかねてからの問いは残った。あれで怒られるのはわけがわからない。下水管料金は高すぎるし灰皿分のサービスくらいは提供してもらってもいいだろう。我慢できないものに対して勝手に課金されるのは困る。こっちとしては金属のトレーにクソしてそのまま道路に捨てても構わないんだぞマジでむかつきますわな

 

オリンピックを目前に行政機関が本気をだしてきた。ワクチンが各省庁や地方から同時に手配される模様。これはオリンピックまでにマジである程度打ち終わっちゃうんじゃないか。摂取予約アプリもかなりアジャイルな完成度であることがニュースになったけれど、普段の官僚のやり方からスイッチしていることを考えれば明るいニュースに違いない。それだけ急いでいるんだな、シンゴジラ(霞ヶ関で大人気だったらしい)が良いブレストになったんじゃないかな。しかしどれくらいの人が打つんだろうか。7割弱でアメリカは頭打ちだけれど、要するに地球が丸いと思ってる人の割合までには達しているってことだろう。だからこっちで8割超えないとなんか、ヘコむな… 仮に後々、薬害あったとわかってもみんな一緒ならぜんぜんいいと思うんだけどね。ついでになんか特殊能力が身についたらいいよな。発話のコピペ機能とかさ。

 

シネマートで「葵ちゃんはやらせてくれない」を観た。金曜の日経の映画欄でバカ映画が取り上げられたらそれはメッセージで、評価の星の数に関わらず観た方がいい。期待してなお予想以上の出来。キングレコードがエロ映画リバイバルシリーズをしていて、結構まじめにやっている。日活ロマンほどからみが無くて、いまどきにリブートされてる感じ。どれも宇波拓という方が音楽をしている。仕事が誠実でよく知らないけどなんか好き。

ストーリーはほんとバカで川下さんていう自殺した奴がセックスしたいってんで命日にでてきては一番可能性がある2010年の大学時代に親友を巻き込んで戻るっていうのを積み重ねるタイムループものなんだけど、その構造を利用して古くなり腐ったロマンポルノ文法の照れ隠しを潔癖なほどに器用にしてるのがすごく心地よかった。絡むか絡まないかという分岐遊びや、映研の制作のなかの陳腐な劇中歌の繰り返しにもギミックがある。その自主制作の撮影が進んで物語の種明かしになってるんだ。で、やっぱエロ映画っていったらフォークなんだけど、その照れ隠しには三上寛三上寛本人で出演させるという徹底ぶり。この配慮は泣かせる…

しかしフェミがみたら怒るようなものではあった。バランス感覚が素晴らしすぎる。

 

酔っ払ってスケボーしたらすごく楽しかった。とにかくめちゃくちゃ速く走る安村