リモート日記 収束編

もっと世の中めちゃくちゃになるかと思ってたのにもう日常が戻りつつあり肩透かしくらった。人間とよくわからない小さなゲジゲジとの戦いはとうにリベラル秩序と監視社会との代理戦争に変容したとみる(とすれば中国発ということは極めて綺麗なシナリオ)か、時たまどうしようもない夕立ちが降ってきた際は雨宿りしつつ皆の様子を案ずるべきだという心持ちでいるかだ。

 

SFの想像力で太刀打ちできるものって何なんだろうか。バリントン・J・ベイリーというSF作家の想像力は少なくとも現実をみるスコープとしてなんの役にも立たない(いまの現実と向き合いたいならプロレスだと佐山聡は言うだろう。思い切りいけ!なめてんのか!コロすぞこの野郎!)神殺しの銃とか2chに鬼カキコした星新一のような無為なガジェットを満載したベイリーの約半世紀にわたる作家人生は本当に.02くらい次元がずれていたんじゃないか。ほかに思い出すのはボリス・ヴィアンのいくつかの小説に登場するシャボン玉が出るピアノ、彼の心のベストテン第一位はエリントン。エリントンはソリストがいないスローな曲をたくさん残してたら今でもみんな聴いてたかもね。そんなぼやーっとした曲たちをこないだ夢で聴いた。これからまた聴きたいけどきっと昼寝じゃないと厳しいだろうな。